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「つか萌ちゃんって、面白いな」
「そんな事ない――…あ、晴馬君だ」
クスクス笑う俺の後に萌ちゃんの言葉で俺は振り返る。
ダルそうに首を押さえながら歩いて来る晴馬先輩に何故か笑みが零れた。
「よぉ、」
俺らに気付いた晴馬先輩はそう言って近づく。
「おはよう」
芹奈は面白そうに笑みを零し口を開いた。
「はよ。つか萌、お前の所為で首と腕痛いわ」
左手で右肩をトントンしたり揉んだりする晴馬先輩に萌ちゃんの顔が一気に曇る。
「はぁ!?なんであたしの所為なの?」
「お前が俺の腕を一晩腕枕にしたからだろーが」
「えっ!?そんな事してないし」
「しただろーが。おまけに抱きかかえて寝てくっから寝違えたわ」
「えぇっ!?なんの妄想?」
「はぁ?妄想じゃねーし、現実だろうが」
「え、だ、だって晴馬君、朝居なかったでしょ?」
「6時半まで居たっつーの。お前が寝すぎなんだろうが」
「で、でも。え、えぇっ!?なんで晴馬君、あたしの隣で寝てるのよ」
「寝ころんでる横にお前が入って来たんだろーが。しかもそのまま寝やがって」
「だ、だったら出ればよかったでしょ!?」
「出るにもお前が俺の腕に頭置いて抱きついてくっから帰れなかったっつーの」
「ちょ、こんな所で大きな声で言わないでよ!!」
「だって本当の事だろ。それに萌ちん、すげぇエロイ顔して寝てたからな」
「え、ちょっ、」
フッと鼻で笑った晴馬先輩は先にスタスタ歩いて行く。