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‘*。step1
″今日から一週間、停学な″
その言葉からやっと解放される。
「まじ暑っ、」
まだ夕方なのにこの気温。
これから夏が始まろうとするこの空気、未だ照りつけてくる日差しにうんざりした。
「おー、透哉(とうや)。やっと停学解けた?」
不意にバッタリ現れた他校のテツ。
制服のズボンを脹脛まで折り、着崩した格好。
俺を見て面白そうに笑いながら近づくテツを見た瞬間、頭を過った出来事に思わずため息が漏れた。
「人の不幸を喜んで何が楽しい?お前も共犯者じゃねーのかよ。いや、むしろ俺じゃなくてほぼお前だろ」
「まーまー終わった事は水に流そーぜ」
「あーあ、お前の名前出しときゃ良かったわ」
「仕方ねーだろコンビニ行ってたんだからよ。まーでもダイと一緒だったから良かったな」
「良くねーわ」
「で、お前制服着て何処行くわけ?」
「何処って学校しかねーだろ。呼び出し食らったからな。んじゃーな」
「おぅ、ま頑張れ」
「お前、今度メシ奢れよ」
「まー、その内」
クスクスと笑うテツに軽く舌打ちする。
口から零れるのはため息ばかりで、それと加わってこの暑さに嫌気がさす。
停学になったのは酒とタバコ。
数人で深夜に騒ぎまくった後、解散していく他の奴らを見送った後、俺と他校のダイとテツと残って話し込んでる間に、通報されたってのが原因。
運よく、テツはコンビニで、逃れ。俺とダイは停学を食らった。
ま、自業自得ってこーいうやつなんだろうけど。
それにしても主に酒とタバコが中心的だったテツがまんまと逃れやがって…