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「俺ってそんなに冷たく見えんの?」
「うーん…空気?」
「空気?」
「そー言うオーラっつーか。ってか俺、お前と付き合った事ねーから分かんねーし」
「じゃ、付き合う?」
「は?俺じゃなくオサムにしとけよ」
「アイツと付き合ったらマジ疲れそう…で、アイツは?」
「さぁ、寝てんじゃね?」
「気楽でいいよな」
「いやいや停学なってたお前の方が気楽だろ」
「気楽じゃねーし、プリント大量だしよ」
「知らねーよ、そんな事」
と言うかクスクス笑ってるお前の方がよっぽど気楽だろ。なんて思いながら軽く足を上げて修二のお尻を蹴った。
「ってーな、おいっ!」
叫び声を上げる修二にケラケラ笑いながら、友達と話し込んでいる芹奈先輩の横を通り過ぎる。
その通り過ぎた時の芹奈先輩の横顔が、今までと違う笑顔だった事に何故か俺は安堵のため息をついてしまった。
何故、あの人に逢着する。
何故、あの人に意識が向く。
訳分かんねぇこの感情が何故か自分を苛々とさせてた。