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「じゃ、何食べる?」

「その前に一つ聞いていい?」

「なに?」

「芹奈先輩こそ俺と居ていいの?男いるんだろ?」


答えなんて分かってた。

だけど、この人の口から聞きたい。


「居ないよ。居たらこんな風に行かない。軽い女だと思った?」

「晴馬先輩と仲いいからな」

「なにそれ、もう晴馬ヤバいじゃん」

「でもあの人、なんだかんだ言って尊敬すっけど俺は」

「尊敬する人間違ってない?なにかに晴馬は適当だよ?女にだらしない」

「そんな先輩が好きって?」

「え、ないない。ありえない。考えた事もないから」

「へー…」


手をブンブンと振る芹奈先輩に安堵してる俺はいったい何なんだろうと思った。

むしろ返す言葉も何もない。


「で、透哉君、何食べる?」

「あー…何すっかなぁ。腹のピークすぎたから何でもいい」

「え、ピークすぎたの?お腹いっぱい?」

「いや、それはねぇけど何食いたい?つかまだ夕方だし、逆に食えんの?」


スマホを取り出して時間を確認する。

まだ16時過ぎ。


「うん平気」

「とりあえず歩くか」

「そだね」


とりあえず駅に向かって歩いてみた。

だけど駅周辺を頭の中で思い出し、考えて見るも、それほど対した店なんかない。

普通に他の女だったら適当に、ファーストフードで食っとけよ。ってなるけど、どうも芹奈先輩に言えるわけがない。

なんか俺の中では別格のような気がして、「何がいい?」芹奈先輩に決めてほしい。





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