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‘*。step5
ここ毎晩、誰かれなしに夜の街に更け込んでいた。
コンビニ、もしくは空き地。
日替わりで変わって行くダチの中に俺は毎晩いた。
そうする事で考えたくない事を考えないで済む。
「おー、透哉。久し振りじゃね?つかお前、また停学中?修二から聞いたわ」
そう言って近づいて来たのは物凄く久々な寛貴が俺の隣に腰を下ろした。
「つーか退学になったお前に言われたくねーわ」
素っ気なくそう言って、俺は手に持っていたタバコを口に咥える。
「まーまー俺の事はどうでもいいわ。てか珍しいな、お前がそんな女の為に荒れんの」
「別に」
「アイツ等のグループ確かに面倒いわ。あ、ちょいライター貸して」
寛貴はタバコを咥えてポケットを探るもなかったらしく俺に手を差し出す。
その手に取りだしたライターを置くと、「サンキュ」そう言ってタバコに火を点けた。
「あー…そういや寛貴。お前、退学なったのあのメンバーだっけ?」
「おぉ。もう未練もなんもねーわ」
「え?誰に?」
「学校に」
「学校かよ、」
俺はタバコを咥えたままクスクス笑う。
「つかお前、二回も停学になってよく退学じゃねーのな」
「まー次なんかあったら退学だろーな。晴馬先輩もそう言ってたし」
「てかあの人、めちゃめちゃ喧嘩っ早いから早々に退学なると思ってたわ」
「俺もな思ってたけど…。てかお前、毎日何やってんの?」
不意に聞く俺に寛貴は「聞いて驚くなよ」なんてアホらしい言葉を掛けて来た。