最恐ドクターの手懐けかた





呆然と遠藤先生の背中を見る私。

彼は必死にノートに何かを書いている。

そんな様子が数分続き……





「出来た!」




彼はノートをパサッと投げた。

それを受け取った私は……言葉を失った。





普通のノートだと思っていたものは、五線譜のノートだった。

そのノートはびっしり、音符で埋められている。

音符の上には、ふざけた歌詞が書かれていた。

『帝切』『俺様天才』『ラーメン大好き漢マン』その題名は、紛れもなく漢マンの曲だった。

そして、無意識に一番最後のページを開いた私は、固まっていた。




遠藤先生が先ほど書いたであろうその曲は『にんにくを呪う』というものだった。

そして、漢ラーメンのにんにくが臭すぎる、はやく無臭にんにくを開発しろとの文句が綴られている。



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