最恐ドクターの手懐けかた
この人……天才だけど、大馬鹿だ。
天才すぎて大馬鹿だ。
ドヤ顔の遠藤先生に、
「お客様相談室に電話したらどうですか?」
聞いてみる。
すると、
「そのつもりだ」
彼はスマートフォンを取り出し、本当にお客様相談室に電話をかけてしまう。
そして、延々とにんにくが臭いことについて文句を言っていた。
その姿はもう、超厄介なクレーマー。
モンスターそのものだ。
あー……こんな人を好きなはずないよね。
キスとか、間違いだよね。
必死に自分に言い聞かせた。