最恐ドクターの手懐けかた
「おい、中井」
急に現れたのは、エンディーこと遠藤先生だ。
いつものしかめっ面でパソコンに近寄り、お決まりのようにブチっと電源を切りながら中井先生に聞く。
「頸管無力症で生まれたベビー、どうだ?」
「あー。元気にやってるよ」
中井先生の言葉に、遠藤先生はホッと胸を撫で下ろした。
そんな遠藤先生に、中井先生は言う。
「エンディーは気にしすぎだよ。
その質問、百回くらい聞いてるよ。
23週って生存率50%だよ?
30%は後遺症もないよ?」