最恐ドクターの手懐けかた





「でも、半分は死ぬんだろ!

生きていても、七割は後遺症だろ!?」




遠藤先生の言葉は叫びに近い。

そんな遠藤先生をスタッフは驚いた目で見ていたが、私は胸が引き裂かれそうだった。

半分は死んでしまう。

その数字が大きいのか、小さいのか……





「エンディー、大丈夫だよ。

生まれた後のことは新生児科に任せてよ。

たまには俺たちのことも信頼したら?」





中井先生はほわっとしているのに、頼もしい医師だと思う。

中井先生ならきっと、最善を尽くしてくれるだろう。

そして、赤ちゃんも元気に退院して欲しい。



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