最恐ドクターの手懐けかた





最大級に苛ついた私は、遠藤先生を睨んで声を荒げた。




「遠藤先生は私服がダサいし、漢ラーメン食べて臭いし、絶対無理です。

生理的に無理です。

だいいち、私のストレスだって、遠藤先生が私に当たり散らすから溜まるんです!」





思わぬ弱者の反撃に、彼は魂が抜けたような顔でこっちを見ている。

その弱った顔が見ものだ。

私はこんな顔を見たかった。

それなのに、胸がズキズキ痛む。

違うって悲鳴を上げている。

足ががたがた震えた。


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