最恐ドクターの手懐けかた
頭痛い……
軽い吐き気だってする。
身体は脱力して、奥底には熱さえ残る。
……私、どうしたんだろう。
ふと、ベッドサイドの時計が目に入った。
薄暗がりの中見えるその時計は、五時を示している。
あぁ、五時か。
もうすぐ起きて、出勤の準備しなきゃ。
あれ?
でも、明けで休みだっけ?
シフト確認しなきゃ。
枕元に置いているはずの携帯を漁る。
だけど、携帯なんてなくて……
代わりに柔らかいものに触れる。
それは
「んー……」
掠れた声を上げ、私の身体を抱きしめた。
……抱きしめた!?