最恐ドクターの手懐けかた





薄暗がりに彼を見た瞬間、心臓が止まりそうになった。

だって彼も裸だったから。

漢マンと同じ貧相な肉体が、そこにあったから。

冷静に冷静にと言い聞かせるが、冷静になんてなれるはずがない。




「な……なんで……」




私の声は震えていた。

それはもう、びっくりするほどに。

そんな私を相変わらず眠そうに見る遠藤先生。




「なんでって……お前が誘ったんだろ」



「は?」



「お前が離れたくないっつって……」



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