最恐ドクターの手懐けかた








休日、色んなことを考えて過ごした。

遠藤先生はどう思っているのだろう。

どんな風に私を抱いたのだろう。

あの時の口調からすれば、「冴木に襲われたからしめしめと思った」だなんて考えていたのかもしれない。

いずれにせよ、全く記憶のない自分を恨んだ。

好きな人にただ一回抱かれたなら、その時のことをしっかり記憶に焼き付けておきたかったのに。

……切ない、その言葉がぴったりだった。



< 205 / 273 >

この作品をシェア

pagetop