最恐ドクターの手懐けかた






それからも……ダメだダメだと思うのに、遠藤先生とすれ違うたび震えた。

それなのに、遠藤先生はいつもと何一つ変わらない態度なのだ。

挙げ句の果てに、私の反応がぎこちないことに気付いてしまった優奈ちゃんに、



「遠藤先生と何かありました?」



なんて聞かれる始末。




「何もない!何もないよ!

本当に何もないから!!」




そう言って逃げ出すことしか出来なかった。


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