最恐ドクターの手懐けかた
だけど、当の遠藤先生は私なんかに興味もないのだろう。
怒りのこもった視線で私を睨む。
だから、
「違います、違います!!」
と必死に否定した。
みんなに囲まれてわいわい言われている遠藤先生を見て、悲しくも思った。
漢マンのことは、私だけが知る秘密だったのに……
私はそれを知るただ一人の女性だったのに……
みんながその秘密を知った今、私は遠藤先生にとって特別な女性ではなくなってしまった。