最恐ドクターの手懐けかた






そうする間にも救急車の音が聞こえ、患者が搬送される。

額に汗を浮かべ呻く女性のお腹は、とても大きい。

臨月なのかもしれない。

その腹部にモニターを設置する……



が……





「あれ……?」




胎児の心拍をうまく拾うことが出来ない。

聞こえるのは、母親のとくんとくんとゆっくり脈打つ音ばかりだ。

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