最恐ドクターの手懐けかた
背中を冷や汗が流れた。
足ががくがく震えていた。
私……遠藤先生と一緒に、一晩過ごさないといけないの!?
私はすごい顔をしていたのだろう。
「あれ?奈々ちゃん気分悪いの?」
中井先生が気付いてくれる。
だけど、今の私にとって、こんな優しささえ不要だった。
だって、中井先生はにこやかに私に告げたから。
「奈々ちゃん、漢マン聞くと元気になるよ?
夜勤の時間帯もつけておいてあげようよ」
じょ、冗談じゃない!!
私は一刻も早く、このふざけた動画を消したいのに!!
遠藤先生が現れる前に、何とかしないといけないのに!!!