最恐ドクターの手懐けかた





机の上で組まれた、遠藤先生の手が震えていた。




遠藤先生の無駄話なんて興味がないはずなのに……

その話を聞いて、涙が溢れそうになる。

ずっとずっと小さな頃に、遠藤先生は大きな大きな傷を受けたんだ。

だから……産婦人科医になったんだ。

女の下半身を見たいから、なんてふざけた理由を付けていた自分を心底愚かだと思う。





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