無糖ミルクティ
ボーッと。聞き流すようにして式を終えると、新しい教室の扉を開いた。
いつもより引き締まった空間には、緊張して着席している人や、この学校に慣れていて、仲のよいメンバーで集まっている人がすでに結構いた。
同じく学校に慣れた私たち3人は、黒板の前の教卓の周りを囲む。
「イケメンいないかな~」
黒板に書かれた座席表より早く教室を見渡す風香。
それに対して思わず大地は問いかける。
「はぁ?お前あの年上の彼氏は?」
「あぁ、昨日別れた。」
「え!?聞いてないんだけど!」
私は思わず声を荒げた。
風香はその容姿やさばさばした性格などからすごくモテる。
だけどいつも彼氏とは長続きしない。
今回も二ヶ月続かなかった。恋愛なんてしたことのない私とはまるで真逆だ。