彼のカノジョさん

合コンかぁ。苦手なんだよな。
初対面の男性と食事してお酒のんで、ってノリがどうも好きじゃない。
かといって職場で出会いなんて、真崎さんが基本になっている私にはムリだ。いや合コンでも真崎さん以上の人に出会うなんてムリな話だろう。


「どちらにしてもダメじゃん...」


思わずこぼれた一人ごとに苦笑いし私は息をはいた。


いいじゃん、恋愛じゃなくたって。何か始めよう。どうせ仕事が終われば家に帰るだけの毎日だ。英会話なんかどうだろう。いつか仕事に役立つかもしれない。何か資格を取るのもアリだな。趣味として音楽、小さいころピアノに憧れたな。


何かに打ち込めれば真崎さんへの気持ちも押さえられ、そのうちにまた誰かに恋をするかもしれない。真崎さんのように、カノジョを大切にし、私だけを大事してくれるような人に。


いつかそんな人に出会えるように自分を磨こう。
そんなことを考えて昼休みは終わった。