私は恋を知らない、はずだった
図書室に着き、中に入って、先輩を壁に押し付けた。
傍から見たら、これは壁ドン状態。
先輩の足の間に自分の足を入れ、身動きを取れなくする。いわゆる股ドン。
「へっ!?ちょ、え?なに?なんですか?」
先輩は戸惑っている。
「嫌がらせのことについてです。アヤには手を出さないでください。私にとって、アヤは大切なんです。あの要望には従うので、アヤにまで嫌がらせはしないでください。」
「…え?そんなの知らない…、けど、よくわかんないけどやめるよう言っておくから、ね?白咲にも危害が行かないようにするから…。」
「本当ですか!仲良くしてくれますか?ありがとうございます。仲良くなった証に抱きついていいですか…?」
もうほんとに美人すぎるこの人。優しいし女神みたい!
近すぎて顔めっちゃ見えるけど、肌綺麗だしまつげ長いし女子のようだよ、、
男子ってこと忘れそう。
(忘れてる)
「ね、お願い、俺が限界だからやめて…、もうやめて…、仲良くするから…。」
柳瀬先輩がどうしてもと頼むので、私はどいて、時計を見た。
「あ、お昼ご飯食べてないので、教室戻りますね。仲良くしてくださいよ?絶対ですからね?」
と、念を押してから教室に戻った。