私は恋を知らない、はずだった
入学式
「ふぁ〜。」
朝、目が覚めると、布団が私にかかっていなくて、春とはいえ、寒かった。
昨日も結局、面白いテレビがやっていたから寝ないで起きていてしまった。だから少し寝不足。
リビングに行くと、お父さんはもう居なくて、悠斗は朝ご飯を食べていた。
お母さんは私の朝ご飯をテーブルに運んでいた。
「お母さん、悠斗、おはよ〜。」
「あら、芽美にしては早いわね。おはよう。」
「メグ姉、はよ。」
私は、椅子に座り、パンを食べながら、
「まあ、弟の晴れ舞台だからね。」
と答えながら、テレビをつけてニュースを見た。
「よかったね、今日、降水率0%だってさー。」