私は恋を知らない、はずだった
「朝からこんな話をしてたら、遅刻するー。早く食べて、家出なきゃー。」
と、棒読みで言った。
そしてお皿を片付けて、何か言われる前に家を出た。
この手の話は、家族でするものじゃないわ。うん。やめよ。
「あっ、アヤー!」
いつも待ち合わせて、アヤと登校している。
「やっぱり、アヤも弟と登校とかありえないよね。兄とも。」
「うんうん。今日も朝からうちの弟は生意気だったよー。あ、兄は論外ね。」
「弟さんってどんな人?会ったことない。」
「うーん。兄さんと似てるかな。顔はいいけど、中身は所詮ガキ。」
ん?似てるってことは、遥(はるか)さんも?ガキなの?
遥さんっていうのは、アヤのお兄さんのこと。超イケメン。
「よし、学校ついた。」
「え、、?」
なんか、視界がぐらって、、
「ちょっ、メグ!?」
やば、地面にぶっ倒れる、
っ、痛くない…?
目眩で、倒れるところだった私。何故か倒れてない。
ゆっくり支えられている方を見ると、男の子に支えられているようだった。
顔が見えないから誰だか分からないけど、、
「ご、ごめんなさい!今どきま…す…。」