合言葉は、“ヘヘヘ ムフフ”
気付けば、長い棒に跨がったままのジョージさんと俺は空を飛んでいた。
俺を追いかけてきた男達も、こっちを見上げながら途方に暮れている様子だった。
見る見るうちにその人達が、街が、
米粒ぐらいの小ささになる。
「危ないところじゃったなぁ。」
風をうまくつかんで状態が安定したのか、俺の前にいるジョージさんが声を掛けてくる。
「ジョージさん・・・あなたは・・・
魔法使いだったんですか?」
「ウヒャヒャヒャ。
ある日、ナイスバディの妖精ちゃんがワシの前に現れてな。
空を飛べるようにしてくれたんじゃ。
形は何でも良い。
長い棒さえあれば、ワシは空を飛べる。
それらしく、ホウキを使いたかったんじゃがこれで勘弁せい。」