合言葉は、“ヘヘヘ ムフフ”




「ワシの別荘じゃ。
仲間達にも言うておらん秘密基地じゃな。」



橋の下に隠れるように、段ボールが何枚も重なって出来た“家”がそこにあった。


「ジョージさん助かりました。
実は・・僕も魔法使いなんです。」


「そんなこと、
とっくの前から知っておるわ。」


「え?なんでですか?」


「ナイスバディの妖精ちゃんが、

魔法と一緒に、

【“65歳の部”特典で、魔法使いの人間を見ただけで分かるようにしてやる】

って言ってくれてのぉ。

だから、いつも炊き出しに来てくれる兄ちゃんの変化にはすぐ気付いたわい。」


「・・・・そうだったんですね。」


「兄ちゃん、名前なんじゃったか?」


「吉良です。
吉良カンタロウです。」


「長い名前じゃのう。
カンタって呼ぶぞ。」


「はい大丈夫です。
友達にもそう呼ばれてますから。」





< 148 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop