合言葉は、“ヘヘヘ ムフフ”
「顔色良さそうだね。」
「うん。最近は食欲もあるんだよ。」
「そっか。栄養つけないとね。」
彼女の名前は、桐生ナオコ。
俺と同い年の25歳。
母親同士が短大時代の同級生だったらしく、
その関係で隣町に住むナオちゃんとは小さい頃からよく一緒に遊んだ幼なじみだった。
隣町だったから小学校も、中学も、更に高校も大学も同じにはならなかったけど、
家族ぐるみでキャンプに行ったり、
お互いの家で誕生日会をやったり、
正月に初詣に行ったり、
失恋して泣きじゃくるのを隣でずっと付き添ったり、
自転車を2人乗りして海まで行ったり、
子供から大人へ。
その過程でいつもそばにはナオちゃんがいた。