合言葉は、“ヘヘヘ ムフフ”


「ワシは、“騙されていた”とは思わなかった。

ユミコには何かワシにも言えない事情があったのかもしれない。

ユミコは人を騙すような子じゃないってな。」




いつの間にか・・ジョージさんの目には涙が浮かんでいた・・・。





「ホームレスになって何十年と経ったある日、

ナイスバディの妖精ちゃんがワシの目の前に現れて、こう言ったんじゃ。

【おめでとうございます。
彼女いない歴=年齢 65歳の部にあなたが選ばれました。魔法を授けます】とな。

ワシはその時、全てを悟った・・・。」





ジョージさんが何を言いたいか・・・
・・・何となく分かった。






「年甲斐も無く、声を出して大泣きしたわ。
妖精ちゃんが心配するほどにな。

魔法が使えるなんて事はどうでも良かった。

神様や妖精様にとってワシは、
【今まで彼女が1度も出来ていない男】
だったんじゃ。

その事実が・・・悲しくて、情けなくて、
声が枯れるまで泣き続けたわい。」





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