孤独なわたしに



「あった」


30分が経った頃目的の資料は


見つかり、倉庫の中を見回して



新人くんを探す。



「いない?」



ぐるっと一周したものの倉庫内には


姿がない。



「片山くん!」


物音一つしないので、


携帯で彼に電話を掛けた。


『ごめん、矢田さん。

さっき辞表が出された』


出たのは部長だった。



部長は辞めることを止めることも


しなかったらしい。


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