仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
たった数時間だけ指輪を着用するモデルのために、デザインから全て新しくエンゲージリングを制作する一流ジュエラー。
それが、今やブライダルジュエリーの最高峰ブランド――日本中の花嫁が憧れる『エテルニタ』なのだ。
そんなブランドを創り上げている人が、今私の目の前に座っている常盤慧さんだなんて。
まるで雲の上の人と出会ったような気分だ。
「常盤社長、こちらが琴石結衣のコンポジットとブックになります」
「ありがとう。拝見します」
常盤社長は優雅な微笑を浮かべながら、社長が広げた私のコンポジットを手に取った。
私はそっと常盤社長の様子をうかがう。
視線を落としている彼の涼しげな目元に長い睫毛が影を作っている。
こんな突拍子もなく現れたモデルにもお仕事をくれるなんて。きっと王子様のような見た目通り、どんな人にもすっごく優しい人なんだろうなぁ。
そんなことを考えていると、常盤社長が顔を上げる。
「……っ!」
不意に視線が合い、私は思わず俯いた。
常盤社長の纏うキラキラしたオーラと優美な佇まいにあてられて、顔が熱くなる。
それが、今やブライダルジュエリーの最高峰ブランド――日本中の花嫁が憧れる『エテルニタ』なのだ。
そんなブランドを創り上げている人が、今私の目の前に座っている常盤慧さんだなんて。
まるで雲の上の人と出会ったような気分だ。
「常盤社長、こちらが琴石結衣のコンポジットとブックになります」
「ありがとう。拝見します」
常盤社長は優雅な微笑を浮かべながら、社長が広げた私のコンポジットを手に取った。
私はそっと常盤社長の様子をうかがう。
視線を落としている彼の涼しげな目元に長い睫毛が影を作っている。
こんな突拍子もなく現れたモデルにもお仕事をくれるなんて。きっと王子様のような見た目通り、どんな人にもすっごく優しい人なんだろうなぁ。
そんなことを考えていると、常盤社長が顔を上げる。
「……っ!」
不意に視線が合い、私は思わず俯いた。
常盤社長の纏うキラキラしたオーラと優美な佇まいにあてられて、顔が熱くなる。