仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
「今回、琴石さんが出演するウェディングプランで使用するチャペルの業態はどちらとも異なっていて、ジュエラーの『エテルニタ』がホテル敷地内に新しく建築したチャペルです」
ここまでは良いかな? と常盤社長が私に同意を促した。
私は次のページへ資料をめくりながら「はい、大丈夫です」と頷く。
「新しく建築したチャペルでは、『エテルニタ』の有名デザイナー達が、エンゲージリングやマリッジリング、ティアラなどのブライダルジュエリーから、ウェディングドレスやタキシードなどの全てを新郎新婦のオーダーで製作する――『“世界で唯一の人”と過ごす特別な時間』を叶えるブライダル・プランを販売していきます」
「“世界で唯一の人”……」
企画書に提案されているCGで作られたサンプル画像には、まるで海の中のようなチャペルで、新郎新婦が幸せそうに見つめ合っている。
「琴石さんには主役である花嫁役をお願いするよ。台本もあるから、後からよく読んでおいてね」
「はい!」
常盤社長が優しげな微笑みを口元に浮かべた。
その甘さの中にある爽やかな表情に、少しだけ胸が高鳴る。
ここまでは良いかな? と常盤社長が私に同意を促した。
私は次のページへ資料をめくりながら「はい、大丈夫です」と頷く。
「新しく建築したチャペルでは、『エテルニタ』の有名デザイナー達が、エンゲージリングやマリッジリング、ティアラなどのブライダルジュエリーから、ウェディングドレスやタキシードなどの全てを新郎新婦のオーダーで製作する――『“世界で唯一の人”と過ごす特別な時間』を叶えるブライダル・プランを販売していきます」
「“世界で唯一の人”……」
企画書に提案されているCGで作られたサンプル画像には、まるで海の中のようなチャペルで、新郎新婦が幸せそうに見つめ合っている。
「琴石さんには主役である花嫁役をお願いするよ。台本もあるから、後からよく読んでおいてね」
「はい!」
常盤社長が優しげな微笑みを口元に浮かべた。
その甘さの中にある爽やかな表情に、少しだけ胸が高鳴る。