仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
わずかに漏れ聞こえている打ち合わせ内容をどうしても知りたくて、私はあと一歩を踏み出す。
けれど肝心の内容は、よく聞き取れない。
「今回オーディションを開催されないんでしたよね。今までにブライダルモデルをした実績のあるモデルから選びますか? この子は女優として最近ドラマに出はじめたばかりです。こちらのモデルは新人ですが注目が集まっていますよ」
社長が『新人』のコンポジットファイルを開く。
白い洋服に身を包んだフレッシュなモデルの写真が、こちらからもよく見えた。
端麗な美貌の青年は、眉根を寄せて難しい顔をしている。
顎に指先をかけて考え込む仕草は甘く艶っぽい。
伏し目がちに資料に目を通す様子は、まるで王子様の執務中のように優雅だ。
彼に目を奪われたまま、視線が反らせない。
きゅうっとせり上がるようなトキメキが胸に詰まって、ドキドキする。
目眩がするくらい、なんだか苦しい。
彼が美しすぎて、自分でもビックリするほど緊張しているみたいだ。
けれど肝心の内容は、よく聞き取れない。
「今回オーディションを開催されないんでしたよね。今までにブライダルモデルをした実績のあるモデルから選びますか? この子は女優として最近ドラマに出はじめたばかりです。こちらのモデルは新人ですが注目が集まっていますよ」
社長が『新人』のコンポジットファイルを開く。
白い洋服に身を包んだフレッシュなモデルの写真が、こちらからもよく見えた。
端麗な美貌の青年は、眉根を寄せて難しい顔をしている。
顎に指先をかけて考え込む仕草は甘く艶っぽい。
伏し目がちに資料に目を通す様子は、まるで王子様の執務中のように優雅だ。
彼に目を奪われたまま、視線が反らせない。
きゅうっとせり上がるようなトキメキが胸に詰まって、ドキドキする。
目眩がするくらい、なんだか苦しい。
彼が美しすぎて、自分でもビックリするほど緊張しているみたいだ。