仮初めマリッジ~イジワル社長が逃してくれません~
さあゲストルームへ! と一歩を踏み出したところで真横から突然手がのびてきた。
「きゃっ!」
手首を捕まえられて強引に引き寄せられる。勢いのままに、背中が慧さんの胸板に当たった。
「な、なにするんですか」
「残念でした。君の行動パターンは把握済み」
ぎゅっと背後から抱きしめられる。
ルームウェアの上から抱きしめられると、直に伝わる温度感や肌触りが生々しい。
頬がくっつく程の距離から、慧さんが不敵に微笑んだ。
「今夜は逃さないよ、お姫様?」
「……っ!」
耳元で熱い吐息とともに囁かれ、耳朶がゾクゾクと甘く痺れた。
その耳を押さえつける間も無く、慧さんの逞しい腕が慣れた手つきで膝の裏に回され、軽々とお姫様抱っこをされてしまう。
「ちょっと! 離してくださいっ」
「離さない」
そのままメインベッドルームである慧さんの部屋へと運び込まれてしまい、彼のベッドの上に降ろされた。
私に与えてくれたゲストルームの部屋の二倍以上ある室内に、ホテルでも見たことのないキングサイズのベッド。
シックなダークカラーを使った高級感あふれるモダンなインテリアで揃えられた室内は、リビングルームのコーディネートに似ている。
こんな事態に慣れていない身体は、金縛りにでもあっているように緊張を帯びて動かない。
「きゃっ!」
手首を捕まえられて強引に引き寄せられる。勢いのままに、背中が慧さんの胸板に当たった。
「な、なにするんですか」
「残念でした。君の行動パターンは把握済み」
ぎゅっと背後から抱きしめられる。
ルームウェアの上から抱きしめられると、直に伝わる温度感や肌触りが生々しい。
頬がくっつく程の距離から、慧さんが不敵に微笑んだ。
「今夜は逃さないよ、お姫様?」
「……っ!」
耳元で熱い吐息とともに囁かれ、耳朶がゾクゾクと甘く痺れた。
その耳を押さえつける間も無く、慧さんの逞しい腕が慣れた手つきで膝の裏に回され、軽々とお姫様抱っこをされてしまう。
「ちょっと! 離してくださいっ」
「離さない」
そのままメインベッドルームである慧さんの部屋へと運び込まれてしまい、彼のベッドの上に降ろされた。
私に与えてくれたゲストルームの部屋の二倍以上ある室内に、ホテルでも見たことのないキングサイズのベッド。
シックなダークカラーを使った高級感あふれるモダンなインテリアで揃えられた室内は、リビングルームのコーディネートに似ている。
こんな事態に慣れていない身体は、金縛りにでもあっているように緊張を帯びて動かない。