愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
雫の仕事の終わり頃に合わせて、職場の店舗に迎えに行くことにした。
急に行ったら驚かれるだろうから、昼の時点で連絡済みだ。買い物ついでに迎えに行ってもいいかい?と。
雫はありがとうというスタンプとともに終業の時刻を教えてくれた。
22時の原宿、日曜の夜はまだ人がたくさんだ。
店舗自体は店じまいした後で、雫はひとりで閉店業務を終えると、外に出てきた。
俺はショーウィンドウの前、普段はこのあたりに外置きのラックやディスプレイが出ているだろうあたりで待っていた。
職場に来るのは初めてだ。ルール違反のようでこんなところまで迎えにくることはなかったけれど、今日はどうしても早く話がしたかった。
「高晴さん、ありがと!お待たせー」
雫は俺にニコッと笑いかけると、店に向き直り施錠をする。その後ろ姿に声をかけるタイミングがわからない。
「雫さん!」
結局振り返る前になんの前置きもなく声を張る。
首だけこちらに巡らせた雫は、驚いた顔だ。そりゃそうだろう。突然旦那が後ろででかい声を出すのだから。
でも、始めてしまったものは止められない。向き直った雫を真っ直ぐに見つめた。
「雫さん、俺、本当はきみが他の男と食事に行くなんて嫌だ」
雫が目を丸くする。呆れているだろうか。でも言わなければ。
急に行ったら驚かれるだろうから、昼の時点で連絡済みだ。買い物ついでに迎えに行ってもいいかい?と。
雫はありがとうというスタンプとともに終業の時刻を教えてくれた。
22時の原宿、日曜の夜はまだ人がたくさんだ。
店舗自体は店じまいした後で、雫はひとりで閉店業務を終えると、外に出てきた。
俺はショーウィンドウの前、普段はこのあたりに外置きのラックやディスプレイが出ているだろうあたりで待っていた。
職場に来るのは初めてだ。ルール違反のようでこんなところまで迎えにくることはなかったけれど、今日はどうしても早く話がしたかった。
「高晴さん、ありがと!お待たせー」
雫は俺にニコッと笑いかけると、店に向き直り施錠をする。その後ろ姿に声をかけるタイミングがわからない。
「雫さん!」
結局振り返る前になんの前置きもなく声を張る。
首だけこちらに巡らせた雫は、驚いた顔だ。そりゃそうだろう。突然旦那が後ろででかい声を出すのだから。
でも、始めてしまったものは止められない。向き直った雫を真っ直ぐに見つめた。
「雫さん、俺、本当はきみが他の男と食事に行くなんて嫌だ」
雫が目を丸くする。呆れているだろうか。でも言わなければ。