愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「相手、あの姉ちゃんですよ?高晴さんならもっと綺麗な人、いくらでもいるでしょ?」
俺は謙遜ではなく、本気で首を左右に振った。俺がこの歳までモテず、女性と知り合う機会もなく暮らしてきたのは雫と出会って結婚するためだったのだ。
「ところで祐樹くん、この一枚もらっていいですか?」
どさくさに紛れて取り出した一枚は、高校のブレザー姿の雫の写真だった。教室で友達と楽しそうに笑っている。笑顔が最高にあどけなくて可愛いので、手帳に挟んでおくつもりだ。
祐樹くんは拍子抜けしたような、呆れたような顔で、コクコクと頷いた。
「そんなんでよければどうぞどうぞ。……高晴さん、変わってるなぁ。物好きですよ、相当」
祐樹くんの気が変わらないうちに懐に写真をしまう。次の瞬間、無造作にドアが開いた。
「まだ、見てるの~?高晴さん、ふたりとも明日会社だし、もう帰りましょ」
お茶を淹れにいったはずの雫が手ぶらでそこに立っていた。どうやら、一階の居間で時間を潰していただけのようだ。
「そうだね、雫さん」
雫に向かって答える俺を見て、祐樹くんがぼそりと「蓼食う虫も……」と呟いた。
今夜も帰ったら、それぞれ風呂に入り、おやすみと笑顔で眠るのだろう。
うまくタイミングは合えば、キスはできるかもしれない。
奥さんを押し倒してそれ以上……はまだ少々先になりそうだけれど、俺は満足している。
雫とゆっくり夫婦になっていきたいのだ。
俺は謙遜ではなく、本気で首を左右に振った。俺がこの歳までモテず、女性と知り合う機会もなく暮らしてきたのは雫と出会って結婚するためだったのだ。
「ところで祐樹くん、この一枚もらっていいですか?」
どさくさに紛れて取り出した一枚は、高校のブレザー姿の雫の写真だった。教室で友達と楽しそうに笑っている。笑顔が最高にあどけなくて可愛いので、手帳に挟んでおくつもりだ。
祐樹くんは拍子抜けしたような、呆れたような顔で、コクコクと頷いた。
「そんなんでよければどうぞどうぞ。……高晴さん、変わってるなぁ。物好きですよ、相当」
祐樹くんの気が変わらないうちに懐に写真をしまう。次の瞬間、無造作にドアが開いた。
「まだ、見てるの~?高晴さん、ふたりとも明日会社だし、もう帰りましょ」
お茶を淹れにいったはずの雫が手ぶらでそこに立っていた。どうやら、一階の居間で時間を潰していただけのようだ。
「そうだね、雫さん」
雫に向かって答える俺を見て、祐樹くんがぼそりと「蓼食う虫も……」と呟いた。
今夜も帰ったら、それぞれ風呂に入り、おやすみと笑顔で眠るのだろう。
うまくタイミングは合えば、キスはできるかもしれない。
奥さんを押し倒してそれ以上……はまだ少々先になりそうだけれど、俺は満足している。
雫とゆっくり夫婦になっていきたいのだ。