愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「産まれた後がいいだろうね。少なくとも性別がわかってからじゃない?あ、ごはん食べたあとに下見に行く?」
「そうしようか」

赤ちゃんが産まれるってニュースは本当に幸せだ。私自身にはまだ遠くリアリティのない話だけれど、私の同級生だってもう何人かは母親になっている。私だって、いつかは……そう思いながら踏み出せていない。

あまり焦る性格じゃないから、気にしていない。
でも、高晴さんはその辺のことどう思ってるのかな。ちゃんと話したことないけど、相談すれば、身体の関係について考えてくれるかな。
あんまり物欲しそうなこと言えないから難しいけれど。

食後、ふたりで帰宅する。先にお風呂に入って髪を乾かすとソファに横になった。
遠くでシャワーの音がする。高晴さんのお風呂の音。

高晴さんが好き。
その気持ちはどんどん大きくなっていくけれど、彼は私のこと、どう思ってるんだろう。

キスはしてくれる。お互いを大事にしたいって気持ちも合致してる。
だけど、身体を繋いだことはない。

高晴さんにとって、まだ私は対象外なのかな。処女ってだけで重たいのかな。
でも、結婚しちゃったわけだし、高晴さんにもらってもらうほかないんだけど。というか、最初の相手もそれから先も高晴さんがいい。高晴さんだけしか知らなくていい。

高晴さん、大好き。

ちゃんと言ってない愛の告白。夫婦になってみると言いづらいよね。どんなタイミングで言ったらいいんだろう。重すぎない女でいたいんだ。
< 138 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop