愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「雫がいい。雫じゃなきゃ嫌だ。信じて」
「私も高晴さんがいいよ。全部、もらって」

高晴さんがぎゅうっと私を抱き締める。身体の重みときしむほどの抱擁が幸せでしょうがない。
互いの頬に手を添え再びキスを交わす。境目がわからなくなるほど深く絡め合って、全部を分け合う。
高晴さんの右手が私のシャツの襟を乱した。性急にボタンをはずすけれど、熱のせいか彼の手は震えてうまくいかない。
そっと手伝うと、ブラジャーごと彼の大きな手が私のささやかな胸を包んだ。

「雫、愛してる」

わずかに唇を離し、高晴さんがささやいた。
私も。そう答えたかったけれど、またしても唇を奪われ、何も返せなかった。



その晩、私は高晴さんに抱かれた。
痛みや混乱、そしてそれらを凌駕する幸福を抱え、明け方私は高晴さんの胸の中で眠りについた。





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