愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「お夕飯、15分くらいでできますよ。先にお風呂入りますか?」
「いえ、食事をいただきます」
「よかった!私もお腹ペコペコで」

ふたりでリビングダイニングに入り、高晴さんが着替えたり手を洗ったりしているうちに手早く食事の仕度を整えた。
いえーい、ナポリタン、めちゃくちゃ美味しそうにできたっ!
写真とってSNSあげとこうかな。でも、普段アニメや漫画の感想ばっかり呟いてるSNSアカウントにいきなり飯テロするのもなぁ。やめたやめた。

「いただきます」

向かい合って手を合わせ、私たちは夕食にした。家族以外にごはんを食べさせるって経験がないから、すごく緊張。だけど、高晴さんは男性らしい食欲でもりもりとスパゲッティを片付けていく。

「味、変じゃないですか?」
「とても美味しいです。このブロッコリーのサラダも」
「アンチョビ、大丈夫でよかった」
「ああ、この塩気はアンチョビですか。ピザなんかにのってるの、好きですね」

高晴さんはどんどん食事を平らげていく。スープも作った方がよかったかな。そもそも21時過ぎに、炭水化物多過ぎたかな。

「……お夕飯ってこの時間にこんなメニューじゃ重すぎますよね」

素直に聞いてみると高晴さんは一瞬考えるようにぴたっと止まってから、ぶんぶんと割と勢いよく首を振った。

「いえ、今日は昼食をろくに食べられなかったので、すごく腹が減っていたんです。嬉しいです」
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