愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
ただ大学時代からここまで研究開発に没頭し続けてしまった。女の子とデートするより、論文を書いていた。
悪い青春ではなかったが、確かに両親が心配しても無理はなかったかもしれない。
そんな俺に、こんなに急に嫁さんができるなんて……。
自分で買った分譲マンションのドアに鍵を差し込み、開けると、音を聞きつけ彼女が顔を出してくる。
同居一週間目の彼女は初々しいカフェエプロン姿で、わざわざ玄関まで俺を出迎えにきてくれるのだ。
「高晴さん、お帰りなさい」
「雫さん、ただいま」
俺を見あげて、ふにゃっと笑うあどけない笑顔。
ああ……、ああ……。
俺は呻きそうになるのをぐっとこらえ、拳を握った。
「夕食、カレーなんですけど好きですか?中辛で大丈夫ですか?」
「カレーは好きです」
「よかったぁ。ところでカレーって金曜日のイメージありません?私、給食が金曜はカレーってことが多かったんですよねぇ」
そんなことを言いながらぱたぱたとダイニングに戻っていく後ろ姿を見て、俺は毎日のように悶絶しそうになっている。
「高晴さん?」
いつまでも廊下から進まない俺を、引き返してきた彼女が心配そうに覗き込む。
「なんでもないですよ」
呻き声を必死に飲み込み、なるべく平静を装って俺は答えた。変な態度のならないように、もう少し落ち着かなければ。
悪い青春ではなかったが、確かに両親が心配しても無理はなかったかもしれない。
そんな俺に、こんなに急に嫁さんができるなんて……。
自分で買った分譲マンションのドアに鍵を差し込み、開けると、音を聞きつけ彼女が顔を出してくる。
同居一週間目の彼女は初々しいカフェエプロン姿で、わざわざ玄関まで俺を出迎えにきてくれるのだ。
「高晴さん、お帰りなさい」
「雫さん、ただいま」
俺を見あげて、ふにゃっと笑うあどけない笑顔。
ああ……、ああ……。
俺は呻きそうになるのをぐっとこらえ、拳を握った。
「夕食、カレーなんですけど好きですか?中辛で大丈夫ですか?」
「カレーは好きです」
「よかったぁ。ところでカレーって金曜日のイメージありません?私、給食が金曜はカレーってことが多かったんですよねぇ」
そんなことを言いながらぱたぱたとダイニングに戻っていく後ろ姿を見て、俺は毎日のように悶絶しそうになっている。
「高晴さん?」
いつまでも廊下から進まない俺を、引き返してきた彼女が心配そうに覗き込む。
「なんでもないですよ」
呻き声を必死に飲み込み、なるべく平静を装って俺は答えた。変な態度のならないように、もう少し落ち着かなければ。