愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
仕事とは生きるための術であり、私の人生は余暇にある。
好きなことを好きなようにするためにお金がいるから働いてるのよ。

だって、紙でも電子書籍でも本を買うにはお金がいるじゃない。
好きなアニメは円盤でとっておきたいじゃない。
公式設定資料集が出たらポチるし、ドラマCDが出たらまとめ買いして、全巻購入特典のクリアファイルとトートバッグ(ただし使うところはない)なんかをもらうじゃない!
コラボカフェはオタ友と並んで、一通りメニュー頼むじゃない!

つまりはライフイズマネーなのよ。
マネーのためのワーキングよ。マイペース上等、私の人生は会社の外にある。

「それじゃ、榊、私は行くわね。今度シフトに合わせるから飲みに行きましょ」

徳島先輩に言われ、私はめまぐるしく回転させていた脳を通常運転に戻した。
いかんいかん、エンジンかかると止まらないんだ、私の趣味脳は。

「イエッサー、ボス」

ふざけて敬礼すると、徳島先輩がにやっと笑った。

「下着、ご主人の感想を聞かせて。男性から見てどんな感じか」
「ぶはっ!か、かかかか感想……ですか!?」

私は頬をかーっと熱くし、壮絶にどもった。感想って……そんなの聞ける関係じゃないんだけど。
私の赤面を『照れ』だととった徳島先輩はふふっと指先を上品な唇に当てて微笑む。

「素材もね、初めて使うシルクなの。だから、手触りとかも聞いておいて。クロッチ部分もヒップラインも。脱がされる前にたっぷり触ってもらうのよ」
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