愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~





女としての魅力なし。
そんな風に言われた気がしてるのは私の被害妄想でしょうか?

高晴さんに接近して避けられたあの夜から4日。私は鬱々と悩みつつ、それを表に出さないように暮らしている。

お気楽のんきで楽しいことしか興味のない私が、大好きなアニメを見ていてもぼーっとしてしまうくらい頭が働かない。

休日のお昼時、自宅ソファに腰かけパソコンを持ち出し、ネットで登録したアニメ見放題チャンネルで1週間分の今期アニメをチェックという至福の時間なのに。気づいたらストーリーを追えてない。
はあ、こんなにショックだと思わなかった。

別にいいじゃない。高晴さんと私はお互いの家族と将来のために結婚という契約を結んだだけ。
ラブラブ仲良し恋人同士になる必要はない。高晴さんが私相手にその気になる理由もない。

きっと計画性が高く合理的思考の彼のことだ。私が「子どもを産みたいんだけど」なんて相談したら、家族計画のために動き出すに違いない。「それでは、雫さんの排卵日に合わせて性交渉を持ちましょう。その日はなるべく残業にならないようにします」とか言いそう。
うん、すごく言いそう。メガネをクイッてあげて真顔で言いそう。いや、それは漫画の真面目なメガネくんキャラだ。
高晴さんはきっと、静かに冷静に言うと思う。頼めば、形だけでも私を女扱いして、子作りに挑んでくれるだろう。優しく、紳士的にね。

あはは、はい問題解決〜。
両親への孫保証も完遂し、家族も安泰、はい解決〜。
< 61 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop