愛され新婚ライフ~クールな彼は極あま旦那様~
「総務に有休を使えと怒られてね。せっかくだからきみと休みを合わせて近場の温泉にでも、と思ったんだ」
「……別に無理して私と一緒じゃなくても……」
「無理なんかしてない!」
思いのほか、大声になってしまった。
雫がびくりと肩を震わせる。まずい、驚かせてしまった。
俺は慌てて、声のトーンを落とし、真っ直ぐに彼女を見つめた。
雫のまん丸な瞳。栗色で透明感があって綺麗だ。
見つめるという動作だけで心臓はドキドキと早鐘を打っている。
「俺は、雫さんと行きたいんだ」
頬が赤くなっていないだろうか。下心がありそうには見えないだろうか。
気になることはたくさんあれど、俺はここで目をそらしてはいけない。
雫が俺の顔を見る。
彼女はなんとも説明のつかない表情をしていた。一番の感情は“困惑”だろうか。
「わかった。行きます」
わずかに顎を引いて頷き、雫はそれ以上何も言わず寝室に消えた。
ドアを見つめ、俺はへたり込みそうになっていた。
受け入れてもらえた。しかし、仲直りはこれからだ。
男を見せろ、榊高晴。ここで嫁を繋ぎ止められなければ、俺の幸せはやってこない!
「……別に無理して私と一緒じゃなくても……」
「無理なんかしてない!」
思いのほか、大声になってしまった。
雫がびくりと肩を震わせる。まずい、驚かせてしまった。
俺は慌てて、声のトーンを落とし、真っ直ぐに彼女を見つめた。
雫のまん丸な瞳。栗色で透明感があって綺麗だ。
見つめるという動作だけで心臓はドキドキと早鐘を打っている。
「俺は、雫さんと行きたいんだ」
頬が赤くなっていないだろうか。下心がありそうには見えないだろうか。
気になることはたくさんあれど、俺はここで目をそらしてはいけない。
雫が俺の顔を見る。
彼女はなんとも説明のつかない表情をしていた。一番の感情は“困惑”だろうか。
「わかった。行きます」
わずかに顎を引いて頷き、雫はそれ以上何も言わず寝室に消えた。
ドアを見つめ、俺はへたり込みそうになっていた。
受け入れてもらえた。しかし、仲直りはこれからだ。
男を見せろ、榊高晴。ここで嫁を繋ぎ止められなければ、俺の幸せはやってこない!