おやすみなさいはもう少し。
そんなふうにあの日のことを少し思い浮かべた俺は、手に持っていたスマートフォンの明かりを消してから、そっと空を見上げた。

冷たく澄んだ、夜の暗い空気の上には目眩がするくらいの星空が広がっていた。

「…すげえ星。」

小さく呟いた声が白く浮かんで消えた。

(あいつ、確か星が好きだったよな。)

寒い風が吹く中、首を伸ばして上を見上げて、空に広がる星空によく釘付けになっていた。
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