よくばりな恋 〜宝物〜
嫌になったらって、多分面白味に欠ける紅のことなんて空斗の方がきっとすぐに飽きるのではないだろうか。
ほぼ何にも知らない。
賢くて、綺麗で、優しい面しかまだ見ていない。
汚い面なんて無さそうな人だけど。
「ねぇ、紅」
狡い。
そんな甘く呼ばないで。
気が付くと、紅は小さく頷いていた。
人生初のカレシは完璧過ぎる人で、自分で大丈夫なのかと紅は不安しか抱けなかった。
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