お兄ちゃん、好きでいてもいいですか?
そう言って抱きついてきたのは私の親友の紗奈。

可愛くて、運動神経もバツグン。

だから男子からの人気もある。

自慢の親友⋯⋯たけど、なんで私なんかと仲良くしてくれてるのかが少し謎。

「あれあれー?無視ですかー?」

上目遣いでニコッと笑う紗奈。

そんな表情、女の私でもドキッとしちゃう。

「ううん、おはよー」

私もつられて笑い返した。

昨日のテレビの話などをしながら廊下を進んでいく。

楽しく2人で話をしていたら、あっという間に教室についた。

私が学校に着いたのは、結構遅刻ギリギリだったらしく席に着いてしばらくするとチャイムがなった。

ああ⋯⋯。

授業、嫌だなぁ。

サボりたいよぅ!

でもサボる勇気など持ち合わせていない。

私は退屈な授業が終わるのを窓の外を眺めながら待っていた。
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