君の姿、午後5時半【短編】
でもそれから一週間後、私が休みだと店に来ない理由が分かったのだ。


普段通りの時間に仕事をしていると、彼がいつも通りにやって来て私が居るレジの前に立つ。


そこまでは普段と何ら変わりなかったのだが、接客のため口を開こうとする前に男の子は無言でぎゅっと私の両手を握って来た。


唐突な行動に驚き目を丸くして言葉を無くしていると「一目惚れしました!」と、店内に響き渡るような声で告白をされた。


その時、一斉に色々な人から注目されて恥ずかしかった事を覚えている。
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