舞蝶~絶望を知った女総長~ ※コメディあるZE☆
───愛「なんか懐かしい夢を見た」
ああそうだ、なんかDVDショップで偶然見つけた人気の無い映画か。
あれ結構面白かったな。続編出ないかなー。
……あれ? そういえば今何時だ?
8時…15、分………
愛「ぬおおおおおおおお!!!!」
学校遅れるぅぅぅぅぅぅ!!!
愛「とーるは?! ……いない?!?!」
くっ! 理事長権限で遅刻見逃してもらおうと思ったのに!!!
愛「よしっ! ウィッグオーケー、アイコンタクトオーケー! レッツゴー教室へ!!」
全力疾走し、教室へと向かう。
────キーンコーンカーンコーン…
愛「ぎゃぁぁぁああああ!!!」
なんで理事長室7階にあるんだよ!
焦りと疲れからか、珍しく息切れが……はぁ、はぁ……
────ガラガラガラッ!
愛「おはようございます!!」
走った勢いそのままに扉を開けると、もう翔真が教卓に立っており、生徒も……ほぼ全員、揃っている……だと……?
愛「セーフですよね?」
翔「残念アウトだ」
愛「クッ世知辛いぜ……」
翔「えっと、じゃあ遅刻者へのペナルティはっと……」
愛「え、待ってペナルティとか聞いてない聞いてない」
翔「いやでもほら、規則だし」
愛「キソク? そんなもの俺には通用しないっ!!」
翔「はい、城ヶ崎へのペナルティは、今日にでもお前の家に忍び込んでお前が大事に取っておいてるプリンを俺が食う、と」
愛「いやぁぁぁああああ愛しのマイプリンがぁぁぁああああ」
私はその場で膝から崩れ落ちる。
愛「末代まで……呪ってやるぅ…………」
翔「え、嘘嘘冗談だからさ、その手に持ってる藁人形しまって? ね? ……てかどっから出したんだよそれ 」
昨日とは雰囲気があまりにも違う。
もはや別人じゃねぇか。
そんな目線が私に集中する。
ごめんネっ!
これが私の素なんダナ☆
翔「とりあえずホームルーム始めたいから座って欲しいなって」
愛「……は?」
翔「ひっ、今のどこに悠の逆鱗が……?」
愛「別に全然問題ないお。座るお」
翔「えっ……(こいつ今日、いつもに増して意味わかんないテンションになってやがる……)」
私が席に着くと、ホームルームが開始した。
私? まぁ、寝るよね、やっぱ。
耳につけたイヤホンから曲が流れ、周りの音を遮断する。
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『パンツ〜それはぁ〜』
『ロマンの塊っさぁ〜』
『だから今日もぉスカートをめくりぃ』
『白を目に焼き付けるのさぁ〜』
じゃんじゃんじゃかじゃかじゃじゃじゃじゃじゃんっ
『いつしか妻のアイリーンにバレぇ〜』
『問い詰められるぅ〜』
『でもアイリーンのパンツはぁ〜』
『……青色ぉ〜!』
でん! でででd((「起きなさいって言ってるでしょ!」
おい誰だよ曲の最後の最後で邪魔しやがった奴はぁ!!