舞蝶~絶望を知った女総長~ ※コメディあるZE☆
強い奴は大体変人(偏見)
学校遅れてきたのに即帰る奴って何様だよwww………………ごめんなさいっ!!!!
トントントントン……
規則正しいリズムで階段を上る。
兄貴達は先に自分達の教室へ行った。
玲の話によると理事長室は7階にあるらしい。
エレベーターはあるのだが教員用なのだとか。
エレベーター位使えるようにしろよ(怒)
もうめんどくなってきたから私は床を踏み込む。
と、同時に頬に風を感じ、一気に5階と6階の間にある踊り場から6階へ行けた。
要は跳んだ。
脚力物凄いだろ(ドヤァ
その調子で7階まで行くと……
愛「あった……」
7階全てを占領した理事長室が。
扉も高級っぽさを醸し出していて、それでいてでかい。
ムカつくなぁ。
私は構えの姿勢もなく、扉に回し蹴りを食らわせた。
バキャッ
耳障りな音を立てて壊れた扉の奥にはガタガタと震えている徹がいた。
愛「はぁ」
ため息をついたら徹はビクッとなる。
この場に翔真がいないってことは…逃げたな?
愛「門壊すの意外と楽しかったしもういいけど、エレベーター位は使えるようにしてくれてもいいよ、ね?」
疲れた。
徹「は、はい。すぐに使えるようにします……」
愛「んじゃあ早く学校の説明して〜」
気の抜けた私の喋り方に安心したのか徹は話し出す。
徹「あ、愛乃はSクラスな。んでもってSクラスは……」
愛「そこは玲に聞いた」
徹「おっけぃ。そゆことだから」
私が頷くととーるは気まずそうに話を切り出す。
徹「えっとー、門と扉の修理代は……」
愛「ン?? え?? と・お・るぅー。徹さぁまさかさぁ私に払えと??」
理不尽なことは重々承知の上のいじり。
愛乃さんドSゥ!
徹「ひぇっ! う、嘘です嘘ですすいませんでした……」
とーるは金まだ有り余ってると思うし。
私だって頑張ってお仕事してお金貯めてるんだぞ!
実際、自分の生活分の金は自分で稼いだ金で全部成り立ってるし。
本城家の掟の1つ、自分の金で生活する。
でもまあ、学校費とかはとーるに割り引いてもらってるけど。
徹「担任……翔真呼びます……」
愛「はやくー」
──────────────────
翔真視線
ピーンポーンパ ブチッ
おぅ……。
恐らくこれからの放送は愛乃の事だな。
やだな〜行きたくないな〜
愛乃が嫌いなんじゃなくて、いや、寧ろ大好きなんだけど怒ってる時は近づきたくない……。
今はSクラスの授業をしていた。
珍しく"あいつら"も来ててSクラス全員集合って感じだ。
『1年Sクラス担任の永石せんせえ! 30秒、いや10秒以内に理事長室に来てくださぁい! 鬼がお怒りでっす!!
……はぁ? だぁれが鬼だよてめぇ死にてぇのかくそ野郎?? ふざけてねえでしっかり放送しろこの軟弱者!! それに金無駄遣いしてねぇで貯金しろ馬鹿が! 貯金大事なんだぞ!!!
ひっすっすいませんすいませんすいません!! ふざけてごめんなさい!!! おい早く来い翔真ぁ!!!!!! 俺死ぬ!!! まだ死にたくない!!!!
なに人を人殺しみたいに言ってくれちゃってんの?! ふざけんなよ?! 転校初日から不機嫌満載だよこの野郎! それに貯金ってのはなあ、老後の自分の為にしておいたら将来驚くほど助かるんだヨ♪ 貯金しろYO♪
いやぁぁぁぁごめんなさいいいいい貯金しますからあああああひったっ助け……ガタガタガッシャァーン!!!!』ブツッ
シーーーン……
翔真「やっやっば!! 俺も殺される!!!!」
少しの間呆然としていた俺は全速力で4階から7階へ向かった。
その後の教室は勿論"あいつら"も、皆顔面蒼白だった。