彼を好きになるまであと、8秒.
――カサッ。
え?
何か紙切れのようなものが掠れる音が小さく私の耳に届いた。
私は、その紙と一緒に教科書を机の上に置く。
その紙は、二つ折りになっていて、表面に大きな文字で〖深山さんへ〗と記されてあった。
私、宛て?
誰からだろう?
そう思いながら、髪を開けてみると。
〖お昼休み、体育館裏に来なさい。
来なかったら、どうなるかわかるわよね?〗
と、雑な字で乱暴に書いてあった。