彼を好きになるまであと、8秒.
この高校に入学して1週間がたったある日の放課後――。
ど、どうしよう....!
私は、今、とても困っている。
いや、困っているなんてもんじゃない。
目の前には、私の苦手な男の子。
後ろには、もう後ずさることのできないドアの壁。
そして、私の顔の横には、壁に手をやり、太く綺麗な腕があって、私を逃がさないようにしている。
これは、俗にいう壁ドンってやつなんじゃ....
なんて、少し思ってみる。