彼を好きになるまであと、8秒.






うぅ....
だから、聞かせてもらうもなにも、私だってわかんないんだよ....




心の中で何回そう呟いたことか。




それでも、ちゃんと香織には話そう。



それに、大地には黙っててもらうよう言わなきゃ。




それもいつまで隠せるかが問題だけどね。




チラリと高杉優の席を見ると、自分の席の周りの人たちにニコリと王子様スマイルを向けていた。




私は、これからの学校生活の不安を抱きながら、小さくため息を吐いた―――。




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